Tama Tax Tokyo はてな支店<開業税理士の玉婆が熱く語るページ>

山口玉美税理士事務所Tama Tax Tokyoのブログ支店です。

エイプリールフール・嘘は本当にウソなのか?

今日、4/1は「エイプリールフール」

一年の中で唯一嘘をついてもいい日という風習は多くの人が知っているところと思いますが「どんなウソつこうかなぁ~」とか「すでにウソついたよん」という方もいらっしゃるでしょうか?

もしくは「いくら4/1だからといって嘘はいけない!」という嘘禁止派もいらっしゃることと思います。

 

TPOというのも当然にあり、佐川氏自身が「あぁ証人喚問が4/1だったら良かったのになぁ」とか思っているワケないと思いますし、もしも4/1に証人喚問が行われたとしても、虚偽答弁にならないように最大努力を払うことは変わっていなかっただろうと思います(-.-;

 

玉婆は、税理士という職業柄、お仕事頂いているということ自体信頼がすべてでありまして、お客様を笑かそうとして冗談交じりの嘘、とか仮についたところ命取りになってしまうリスクがございますゆえ・・・

もし今日が仕事の日だったとしても、お客様に対して嘘をつくことはまずないということでございます(^^;

 

そして、家庭においては、うちの夫は江戸っ子てやんでい+生真面目なところがありますゆえ、ジョーク→家庭崩壊につながりかねない・・・

 

友人で冗談通じる人いますけど、今日は会う予定なし。

そして、当はてな支店=ブログ見に来てくださった方に対して嘘つくワケには当然いきません、ハイ(^^;

~つまりエイプリールフールに乗っかることは極めて不可能な玉婆なのであった。~

 

「嘘も方便」

という諺がありますが、それは相手に対して不都合になることを言わない、ということであれば、単に黙っているということであって嘘には当たらないのかな、と思ふ・・・

 

しつこい営業のTELに対して、在籍中にもかかわらず「出かけております」

というのは、事実に照らし合わせれば嘘なんですけども。

出かけております=「あなたからのTELには仮に居たとしても出ませんよ」という断りの意思を示す業界用語

というのが世間的に暗黙の了解であって、そこまで嘘ついちゃあかんでしょ、と言われるとなると、ビジネスにおいて何もできなくなってしまうかもしれません。

 

先の佐川氏の証人喚問に話戻ってしまうのですが、真実は何なのかは検察に任せるとしまして、かつて国税庁長官であった佐川氏の答弁というものが、職業柄、大変興味深いところでございます。

ちなみに、日刊スポーツからは「虚偽答弁認める」といった記事が出ていますね。

www.nikkansports.com

 何が虚偽にあたるのか?という内容については、NHKに載っている説明が分かりやすいので引用します。↓NHKより

証人喚問で佐川前理財局長は学園との面会記録を廃棄したと説明する一方で、書き換え前の決裁文書に交渉の過程が記載されていたことについて「私は交渉記録に対する答弁を何度もしたが、決裁文書は保存期間が30年、それ以外の文書は保存期間が1年未満で事案終了とともに廃棄となっているので、その財務省の規則について申し上げただけだった。確かに国会対応について丁寧さを欠いていたのは間違いございませんので大変申し訳ないと思っている」と述べました。

 午前中の証人喚問で↑の証言をしたことに対し、午後の証人喚問で共産党・宮本氏から2/24国会での答弁委員からの依頼を受け確認したうえで交渉記録を廃棄した)と午前の証言一般的な規則を確認しただけ)どちらかがウソですね?→佐川氏は結局、文書の取り扱い規則を確認しただけだったとの証言をし、申し訳なかったとお詫びする

「では、この答弁(2/24)については虚偽を認めますか?」

と突っ込まれた佐川氏の回答

「私自身は、その時は虚偽という認識はございませんでした

ここんとこ「プロならではの答え方」というところではないかと思います。

結果的にウソであったという状況になってしまったとしても、自分自身は欺く意思で言ったのではない→嘘をついたのとは違う

過去の国会において、ほんとに規則しか確認していない状況で「廃棄した」と答えてしまったのか、実際は事実を確認したうえで証人喚問において「規則しか確認してなかった」と証言したのか?

それによって、嘘がウソなのかどうか変わってくると思うんですけども、そこは佐川氏のみぞ知るといったところで、真実はやはりナゾのままということですかね・・・

 

個人的には、もしもほんとに規則しか確認していない状況だったんだとしたら、佐川氏はギリギリ嘘をついたことにはならないという判定になるのでは、と思っております。

 

税務調査に置き換えると・・・

例)調査官「売上隠してませんかね?」

  税理士「納税者は隠していないと言っています。また、頂いた資料からは漏れなく計上されていることは確認しました←脱税ほう助と思われたらたまらん

 

  調査官「〇〇銀行の口座に△△からの入金があるようですが、これは売上とは違うんでしょうか?」

  ~その後、売上計上漏れ確定~

       納税者「あぁーッ!その時はたまたま〇〇銀行に入金してくれって間違えて事業で使ってない口座答えちゃったんだと思うんですけど、そっちの口座に入っている金額については、一年のまとめた支払調書が来たのに基づいて申告していたので、メインの事業に対する入金だったという認識がなかったです。売上だったんですね?スミマセン」 f(^^;)ポリポリ

 

ってな感じでしょうか?

あくまでも嘘をついたつもりがないと主張しただけで、実際の事実がどう運ぶかはまた別問題ということを申し添えておきます(^^;

教訓:世の中そんなに甘くない ハズ

別件ですが、かつての税務調査で「明らかに従業員がウソをついていた」と発覚してしまった事案がありました(-.-)

修正申告書を税務署へ提出しに行った時に、調査官から最後に言われた一言

「社長もグルなんでしょ?」

実際に社長がグルだったのかどうか?

玉「私は違うと思っています」

と答えて署を後にしました。

 

 

税務調査において、社員が社長たる自分に対して嘘をついていたことが判明したとあれば、社長の心はとても穏やかでいられなかったと思います。

(あまり表情を顔に出さない社長で、逆上したりしなかったので、余計に調査官に疑われたのやもしれぬ)

 

しかし、その従業員の行いが元となって修正税額を納めることになり、結果的に社長が責任を負った。

社長自身がグルでないとすれば、社長自ら嘘をついたワケではないが、税務署から会社全体を見れば結果的に嘘だった=会社側は嘘をついたという結論となってしまうワケでございます。

 

結局、社長はグルだったのかグルでなかったのか?

玉婆もそこは本当に分からなかったし、経理担当の方も真実が知りたいといっていましたが、事件の真相はナゾのまま・・・

しかし、その時の所長税理士の一言は

「税理士の仕事は税金を安くすることであって、真実を追求することではない」

分かっちゃいるけど玉婆自身は今も思い出す度に、どうだったんだろうなぁ・・・

と思い返したりはしますねぇ。(個人的には、社長は本当に知らなかったと思ふ)

 

はたまた先の佐川氏の話に戻りますが、先日の記事で「偽証罪になる覚悟できてる」と書きましたが、最終的に罪に問われてもやむを得ない人生だった、と佐川氏本人が覚悟していたとしても「できることならば嘘をついているということにはなって欲しくない」すなわち

・偽証罪に問われないで済みたいのは当然

・できれば嘘をつきたくない(人間としての良心)

という気持ちはあったんだろうな、と思います。

 

世の中には平気で嘘をつく人もいますが、基本的に嘘は誰もが好きでつくワケではない、と思いたいところでございますm(__)m