恐怖の住宅ローン控除（単身赴任） - Tama Tax Tokyo はてな支店＜開業税理士の玉婆が熱く語るページ＞

夫と父の確定申告（←なかば実験台＆ジャンプ台のようなもん）を送信し、いよいよ本格的に確定申告シーズンを迎えたTama Tax Tokyoでございます。

イータックスのセキュリティボックスがどーの（結局自分らで設定してる税理士事務所が多いような気がする・・・）とか、「所得税の達人」の入力方法が変わったり（前よりラクになったかも）、毎年なんだかんだ色々ありますね～。しかし今んとこ無事に乗り越えてるヤシ

そんな中、今年は単身赴任で引っ越しされた方がいらして（諸事情あり年調では住宅ローン控除していない）申告書作成途中で、住宅借入金特別控除（以下、住宅ローン控除）の資料が足りないことに気づいたので、問い合わせたところ・・・

玉「住宅ローン借り入れ証明書って来てないですか？」

納税者Aさん「今年は住所が変わったので申告できないよね？」

いやいや～

家族置いて赴任先に来てるってことは、奥様やお子様が住み続けていれば住宅ローン控除できたと思ふ・・・

ましてや国内だし～

ちなみに、今は海外赴任もOKになりましたが、H28税制改正前だと

措置法41条　住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除

居住者が、国内において、住宅の用に供する家屋で政令で定めるものの新築若しくは居住用家屋で建築後使用されたことのないもの（中略）の取得又はその者の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの増改築等をして（中略）合計所得金額が3000万円以下である年については、その年分の所得税の額から、住宅借入金等特別税額控除額を控除する。

→ 海外に赴任とは、非居住者になることを意味する。

そして、条文上では対象者が「居住者」となっているので、家を購入等した人が海外赴任を命ぜられたがために非居住者になってしまうと、たとえ家族がその家に住み続けていたとしても、住宅ローン控除の適用が受けられなくなってしまうという悲劇が生じていたようでございます。

教訓：「居住者」の3文字なめんなよ The only three characters of "resident" decide tax amount.

家族と離れ離れにされた上に住宅ローン控除が受けられないとは、なんという運命のいたづら・・・（T0T）かわいそすぎる

しかし、H28税制改正後、すなわちH28.4.1以後に住宅の取得・増改築をした場合は「居住者」→「個人」となったので、海外単身赴任中の方でも一定要件を満たせば住宅ローン控除OKに！めでたしめでたし

そして、従前からあった↓のような通達についてはそのまま変更なく、配偶者やお子さんがその家に住み続けていて、単身赴任が終わったらその家に戻るという予定であれば住宅ローン控除適用OKのようです。

措置法通達41-2 引き続き居住の用に供している場合　より引用

（1）　その者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事情により、配偶者、扶養親族その他その者と生計を一にする親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において、その家屋をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており、当該やむを得ない事情が解消した後はその者が共にその家屋に居住することとなると認められるときは、その者がその家屋を引き続き居住の用に供しているものとする。

まぁー要するに、今回の玉婆のクライアント様ですと、国内単身赴任なのでもちろん住宅ローン控除適用OK→残高証明書はよ

ということで、再確認した次第でございます（^^；→でいいんですよね・・・

しかし、国税庁タックスアンサーも念のため見てみたところ。