Tama Tax Tokyo はてな支店<開業税理士の玉婆が熱く語るページ>

山口玉美税理士事務所Tama Tax Tokyoのブログ支店です。

納税者としての税理士が語る家計簿・複式簿記vs単式簿記

先日ブログ記事「夫の年収1,300万円・子供なし・専業主婦なのに赤字」の件、続きは「家計簿」について。

 

数字に対する感覚ってのは、人によってかなり開きがあるので、何も教わらずともキチンと管理に役立てられているご家庭も当然にあることと思います。

 

しかしながら、何となく「付けなあかん」という使命感で仕方なく家計簿付けているという方も多いんじゃないかな~と・・・

 

家計簿を付けるのは妻の役割。とされることが今までの日本社会では多かったことと思います。(最近は分からんです)

実際のとこ、山口家においては玉婆(いちおう、妻)が家計簿を付けております(-.-)

 

しかし、それはですね・・・

☆税理士なのに家計簿もロクに付けられないのかお前はー!とか言われたくない

☆掃除・洗濯するぐらいなら帳簿付ける方が100倍マシ

☆毎月の生活もさることながら、老後や家の老朽化、冠婚葬祭etc.何があるか分からんし、お金貯めなあかんなと思うから

 

という訳で、いくら玉婆が帳簿のプロだからといって必ずしも好きで付けているワケではないのですね~。しかし夫から好きで付けていると思われてるヤシ

教訓:地味な作業をやるのは誰しもツライ。

~税理士はツラいよ・玉次郎「税理士なら家計簿付けるのあたりめぇ」の巻~

 

家計簿付けなくても全くお金の心配がない生活が一生できるのなら、もしくは税理士という商売していなかったら、きっと付けてなかったと思います(-.-;

 

さほど贅沢はしていない山口家ですが、エンゲル係数が非常に高い(共に飲むのが楽しみの一つ)と思われるため、節約のキーワードは「食費・酒代ということは承知しております。

【H26~H30年 山口家食費・5期比較】

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直近のH30年度が異様に食費高い・・・なして?

<理由その1>

H29.12月の食料品費のレシートを夫が抱え込んでて、H29の帳簿締めた後に渡されたため、H30.1.1付で処理したもの(13件 12,466円→本当はH29の食料品費)

<理由その2>

ライフに行った時のレシートが高いものが多い。

教訓:ライフに行くと必要のないものまで買ってしまう可能性が高い。

<理由その3>

外食費について、GW仙台の寿司屋でぼったくられた。にゃろめ~

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など・・・(-.-;お恥ずかしい限り

 

でもって、うちの場合は、毎月一定額(夫・妻同額)を家計用の預金口座に集めて、そこから共通経費を支払うしくみ。

家のローンや趣味、高い洋服や化粧品などは、個々のお金でやっております。しかし高いのあまり買わないヤシ

 

美容室代については、以前は個々のお金でしたが、あまりにも玉婆がボサボサ白髪頭だったため・・・

夫が「家計のお金使っていいから。お願いだから美容室行ってください」というので、お言葉に甘えております。

~それ以降、夫が掃除してて床に落ちる抜け毛が増えてくると「そろそろ美容室じゃね?」とアラート発信してくれるようになった山口家であった。~

 

でもって「んじゃ、個々のお財布から立て替えて支払った共通経費は、どうやって精算してるの?」

ここが、あぁー自分税理士だなぁ・・・

って思うワケなんですけども、弥生会計の科目設定を家計簿バージョンにアレンジし・・・

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 さらに、複式簿記で現金預金以外の資産・負債も管理。

<流動負債の部>

  ◎玉婆立替金 ××円

  ◎夫立替金 ××円

  ◎未払金(カード) ××円

 

ちなみに、複式簿記というのは「〇〇費」が発生した場合、それが現金から支払ったのか?

カードから支払ったのか?

など、支払いがどこから出て行ったのか、すなわち「支払の源」が分かる仕組みですね。

(単式簿記だと、源が分からない)

 

(例1)玉婆がスーパーで食料品3,000円を購入。

   食料品費3,000/玉婆立替金 3,000

   ※ちなみに、立替金と名前が付いているけど負債。本支店勘定のようなもの

 

(例2)電気代8,000円が玉婆JALカード3/10引き落とし予定(明細来た日付で処理)

   水道光熱費8,000/未払金(JALカード3月)8,000←月ごとに補助科目

 

(例3)夫が外食費10,000円を支払い。

   外食費10,000/夫立替金 10,000

 

(例4)カード引き落としがあったついでに、それぞれの精算額を預金口座から個々へ送金。

  玉婆立替金3,000

  未払金(JALカード3月)8,000 /普通預金 11,000  玉婆へ送金

 

  夫立替金10,000/普通預金 10,000 夫へ送金

 

(例5)夫の給与支払いが現金のため、月末までに生活費5万円(仮:実際の金額はナイショ)手渡しの予定が翌月10日になった。

  月末付:未収金 50,000 /夫より収入 50,000

  翌10日付:現金 50,000 /未収金50,000

 

一見細かそうに見えるかもしれないのですが、玉婆的には、手書きの単式簿記の出納帳の方がよほどツライのであります。訂正するとぐちゃぐちゃになってまうがな

 

なんといっても、手書きの単式簿記の出納帳は、子供のころ「そろばん」の練習を兼ねて、母親に検算させられたトラウマがあり→足し算するたびに答えがなぜか違ったり

 

子供心に「簿記とは無縁の人生を送りたい」と思っていた玉婆なんですけども・・・

なんで今税理士なんだ?!(*_*; 

教訓:人生何が起こるか分からないものである。

しかしながら、社会人になって初めて複式簿記と出逢った時に、帳簿の重要性というものをヒシヒシと実感した次第であります。

教訓:日々の地味~な帳簿の数字の寄せ集めが、「経営」につながる。

経営というのは、会社だけではなく、家族経営においてもきっと同じなんでしょうね~。

利益の計算(損益)も大事なんですけども、「〇〇費」を記録する単式簿記では、見えてこない部分も多くて。

山口家でいうと、貸借対照表の「積立預金」「未払金(カード)」とか、夫・玉婆がいくら立て替えているのか?といった、資産・負債(マイナスの財産)が複式簿記では一目瞭然になり、無駄遣いに歯止めをかけるという役割を果たしている。

といったワケなんですね~。

 

複式簿記といっても、今はコンピューター会計が進んでいるので、入力さえすれば自動的に複式簿記で集計してくれますからね~。

教訓:複式簿記において、コンピューターは欠かせない。

会計ソフトでなくても、エクセルでもできますけども、まぁー普通のご家庭においては預貯金などの残高については日々把握されていると思いますので、単式簿記でも良いと思います(^^)

 

しかしながら、実際に家計簿を8年間付けていて思ったのは

結論:家計簿を付けた方が貯金は貯まりやすいと思ふ。しかし、家計簿を付ける意味や目的が分かってなければ、付けてないのと同じ。

何のために家計簿付けてるのか?ってとこですよね~。

 

今回のお題に上がっていた専業主婦の場合は、せっかく家計簿付けていたのに、分析ツールとしてまったく活かせてなかった。

というのが赤字に陥った要因かな、と思います。何トモッタイナイコトヲ・・・

 

家計簿を付けることによって、月々何にいくらぐらいかかるか分かりますし

 Q.実際その金額が、自分らの収入でまかない切れる範囲なのか?

 Q.まかなえ切れない場合=赤字 の場合は、収入を増やすことができるか?

 Q.それとも削ることができる経費はないか?

との検討をスムーズに進めることができますよね~。

 

しかしながら「おこづかい帳」で玉婆自身、実際によく陥った罠として

缶ジュース1本買った領収証がなかったので付け忘れたところ、現金残が合わない

→メンドクサイもうやりたくない→挫折

教訓:家計簿を続けるには、細かすぎないこと。

100円ぐらい付け忘れたって気にしないぐらいで良いんじゃないでしょうか。

教訓:家計簿を付ける事じたいが目的ではなく、健康なマネーライフを送ることが目的。

会社だとそうはいかないですけども、それが許されるのが家計の良い所であります。

 

そして、もう一つ大事なことは

教訓:家計について、報告や話し合いの機会をもつこと。

ちゃっかりヘソクリ貯めてるという人はさて置いてですが、先のケースで言うと、妻一人で家計簿付けてていても、お金持ってくる夫がそれ知らないんじゃ意味ないといった感じですかね・・・

妻が「今月はこーだったよ」「これにいくら使って良い?」と報告していれば、夫も妻の無駄遣いに気づいたと思いますし、お小遣い制でない場合は、いくらぐらいまでなら入れられるってことを妻に言っておかないと、妻としては「夫に言えばいくらでも出る」ぐらいに思っていたのかもしれません。

教訓:高給取りであったとしても、収入には限りがある。

たとえ医師で年収1億あったとしても、豪邸買って外車頻繁に買い替えてて、子供数人いてしかも医学部や塾のお金かかる、周りのママ友との付き合いにお金かかる、娘もブランド好き。そして税金は高い・・・

とかいったら、見た目はリッチだとしても、実際のとこ

「お金がない。税金払えない。」という状況だったり、資産は多いけど借金も多いという方も実際にいたりしますねぇ。

教訓:資産△負債(マイナスの財産)=正味財産 

そして、正味財産を増やすには収入△経費=差額(利益)を増やす努力をし、貯めてゆく。しかないんじゃないかなぁ?と思っております。

教訓:貯金のたまり具合は、収入よりもむしろお金の使い方に依存することが多い。

収入がそれなりでも、やっぱりコツコツ貯めている人にはかなわんです、ハイ(^^;

 

もちろん、収入を増やす努力というのもしていかないといけないんでしょうけどもね~

しかし投資苦手なヤシ

 

まずは、気負い過ぎずに、家計簿をうまく付けこなして、夫婦円満&健康マネーライフを送っていただければと思っております。

We can analyze not only revenue and expenses but also assets and liabilities by using double-entry bookkeeping method.

However, family budget need not to record strictly.

Main purpose of bookkeeping is to grasp how much we spend money every month or every year to get a happy life.