Tama Tax Tokyo はてな支店<開業税理士の玉婆が熱く語るページ>

山口玉美税理士事務所Tama Tax Tokyoのブログ支店です。

恐怖の資料せん

ブログの方、ネタが砂漠状態でしばしお休み頂いておりました。m(__)m

昨年に比べてスポット案件が少ないので、かなりゆったりした夏を過ごしたつもりだったんですけども。

教訓:なぜか、重なる時は重なるみたいです。本当に

顧問先のみならず、国税庁の動きが本格化するのが9月ごろと税理士業界的に言われていますが、今年は特に、それをひしひしと感じております・・・

相当期間ブログの更新が停滞したあかつきには「本業」で忙しいんだな、と思っていただければ幸いでございます。まぁこう見えても一応、税理士ですからねぇ~

 

ちなみに、顧問先あてに届いた「資料せん」については、出す・出さない賛否両論分かれるところかと思います。

玉婆が勤務していた2つの事務所でそれぞれ考え違いますし、独立開業してから今の自分のスタンスは、それらの2つともまた違います。

また、顧問先においても、それぞれ意見があると思います。

 

資料せんって何ですか? って感じの人も多いと思うのですが、国税庁HPから引用しますと↓のとおりです。

税務署では、適正・公平な課税の実現のため、法人及び個人の事業者の方々に「売上、仕入、費用及び リベート等に関する資料」の提出をお願いしております。

費用及びリベート等 については、接待交際費・外注費・支払手数料など。

納税者によって求められる費目は異なることもあり、今回は接待交際費が1取引あたり5万円以上、その他の取引は1取引あたり10万円とかいう感じでした。

(その他に、半年間で30万円以上のものも含む、とか)

 

今回、顧問先に説明したうえで、全ての顧問先について提出することとしました。

そして、提出の場合「誰が資料せん作るか?」というのが税理士にとっては大きな運命の分かれ目。

勤務時代の担当先においては、スーパー経理担当者がいるような比較的大規模の顧問先は「自分らで提出するのが当たり前」という感覚を持っていてくださるところが多いですね~。

そういった所ですと、売上・仕入なんかは集計表からドカーンと計上しているので、そもそも当方で会計帳簿から1件ずつの取引を拾うのが不可能、という感じにもなってまいります。

 

しかし、そうでない場合が多いのが世の常・・・

資料せんが好きで好きでしょうがない。という税理士は全国約7万人のうち片手に数えるほどいるでしょうか?

と推測しております。いたら教えて欲しい

 

このような面倒な業務を手下に押しつけることが可能な引き受けてくれるような優秀な職員に恵まれた税理士先生であれば「あぁー来ちゃったわ」なんて頭を抱えて悩むこともないんですけども。

 

当事務所においては、スタッフが税務に直接関わることはないため、顧問先が作成しない場合→玉婆が作成するというダイレクトなルートになっております。(ToT)/~~~

 

あれこれ言い分はあるのですが、提出すると決めたので、粛々と作業に入ります。

資料せんの用紙がドッチャリと同封されているのですが、それらは使わず、エクセルに入力。

費目に応じて下記のコード使え、とな。

f:id:tamabar:20180904175313p:plain

しかし・・・

f:id:tamabar:20180904180900p:plain

あのぉー。仕入れって「02」で合ってますよね・・・?

f:id:tamabar:20180904181007p:plain

結局、あれこれいじってみたけど入力できない理由は分からないままに終わったため、空白で提出いたしましたm(__)m 玉婆のせいじゃないよ

 

他の税理士先生方においては

「なに国家権力に屈してんの?」

「法的義務ないのに、税法分かってないんじゃないのコイツ?」

というご意見もあろうかと思います(-.-)

 

しかしながら、納税者の税務行政に対する崇高な姿勢を尊重すればしがない一税理士という立場をもって「税法うんぬん」をかざす、というのも違うかなぁ~と、顧問先の方とお話していて感じた。

というのが正直なところででございます。

 

とはいえ、提出する=情報提供する側に何の見返りもない、といっちゃ失礼ですけども、そのような書類に多大な時間と労力を費やされることについて「どうか分かって頂きたい」という思いがありますゆえ、↓のような送付状を添えたの図。

f:id:tamabar:20180904185306p:plain

だいぶ前の話ですが、税務調査に立ち会った際に・・・

調査官から、出どころが重要取引先が提出した「資料せん」です。と、あからさまに言われたことがありました(-.-;グウの音も出なかったヤシ。しかし関与前のできごと=玉婆のせいじゃないよ

 

先日の”たこ焼き事件”同様、忙しくて・・・

という状況だったんですけども

(本当に忙しそうでした。しかし言い訳にしかならないです、ハイ)

 

事務所が関与して以降の処理については是認でしたので、反省しているということは分かって頂けたのか、調査官が慈悲深いお方だったのか?

重加算税つかなかったですねぇ~。

今となっては正直なところ「あれは、かなりラッキーだったんじゃないかなぁ」と思った数少ない(←ココ強調)案件の一つでございます。

先方が支払ったor支払ってないetc.という事実が浮彫りになる=「収入計上漏れ」「架空仕入れ」ほぼ確定

ですので、資料せんで見つかるということは、重加算覚悟しとけやってことを意味するワケですねぇ~。

教訓:資料せんなめんなよ

 資料せんによって脱税を検挙することができ、公平な課税や税収アップ→国の財政が潤い結果的に国民に帰ってくればよいとは思います。

しかしながら、資料せんの提出依頼を受けた側については、あたかも自分らが何か悪いことをしたかのように疑われているのではないか?

と恐怖心を感じる方もいらっしゃいます。

 

できることならば

なぜ、その顧問先が今回の提出依頼の対象になったのか?

という明確な理由を知りたいと思います。

 

また、もしも特定の取引先が疑わしいということであれば、今後の取引などの影響は懸念されるといえ、その顧問先のことだけを考えれば、業務の効率化のためにも、やはり、どこの取引先についての支払いが知りたいのか?というターゲットをもう少し絞り込んでいただきたいかな、と思っております。

<summary>

I submitted payment reports called "SHIRYO-SEN" about my clients to NTA.
Verifying from the opposite side, NTA would find out that certain customers did NOT file their sales amount correctly in tax return.
Probably, they are subject to heavy additional tax as the penalty.